聴衆からは歓声…参政党当選者の「非国民」発言
参政党の会見取材を拒否されたのは神奈川新聞。参院選公示前の7月1日、紙面でこう宣言していた。

神奈川新聞の紙面(7月1日付)
「特定の政党や候補者にとって有利または不利になる可能性がある内容でも、有権者の政治的選択に資すると判断した場合は事実に基づいて積極的に報じます」
神奈川新聞は参政党が外国人差別を煽る主張をしているとして、選挙期間中、批判的なキャンペーン報道を展開した。
神奈川選挙区で初当選した参政党の初鹿野裕樹氏は――

参政党 初鹿野裕樹 氏
「外国人を優遇して、我々日本人がないがしろにされてるのではないか」
選挙戦最終盤、川崎駅の演説会場で初鹿野氏は後ろで抗議のプラカードを掲げる人たちを、こう呼んだ。

初鹿野氏の演説(7月18日)
「うしろでギャーギャーやってる人いますけど、ああいうのは非国民ですから。非国民」
聴衆からは歓声が起こった。
「非国民」とは戦時中、軍や国策に非協力的な人への非難に使われた言葉。差別や言論統制につながった。
現場にいた神奈川新聞の記者は…。

神奈川新聞 矢部真太 記者
「公共の空間で非国民という言葉を聞いたのが、ヘイトスピーチのデモ以外ない。選挙運動に乗じた形で発言するということの怖さのような感情を持ちました」
「非国民」という言葉を使った理由を、初鹿野氏に問うと――
神奈川新聞 矢部真太 記者(7月18日)
「非国民という言葉の根拠。発した理由をおっしゃってください。初鹿野さん答えられないんですかね」
参政党 初鹿野裕樹 氏
「辞書で調べればわかる」
神奈川新聞 矢部真太 記者
「いやいや違いますよ。『非国民』と言った理由を聞いてるんです」

神奈川新聞 矢部真太 記者
「結局最後までその言葉について説明をしてくれなかった。川崎というのは様々な国籍の方もいます、ヘイトスピーチが吹き荒れている現場でもありました。発言に対する重さは考えないといけない」
「非国民発言」について神谷代表は…。
参政党 神谷宗幣 代表(7月21日)
「非国民という言葉は私はよくないと思いますね。初鹿野さんにお会いしたらしっかりと注意をしたい」