◆9割の家庭で「コメ不足」

キッズドアに支援登録している家庭に対して行われたアンケート調査(2025年5月23日~6月2日:回答数2033件)でも、経済的な理由から米が「とても不足している」「やや不足している」家庭が9割を超えています。
現在食べられているお米の量は一か月あたり4キロ未満(2人家族)が45%を占めていて、渥美さんは「支援を申し込んでくる保護者には、一か月の食費がひとり1万円以下という方も大勢いらっしゃって、今まで2000円くらいで買えていたお米が倍以上の価格になるのは打撃が大きすぎる」と話します。
買えないものは米だけではありません。「現在、経済的な理由で食事に不足しているもの」という質問について、「とても」「やや」を合わせて「肉、魚、卵、乳製品、豆腐など」は95%、「野菜」は92%、「果物」は97%という回答で、物価高騰に対応できていない家庭がほとんどであることが判ります。
その一方で保護者の収入は、2024年の賃金が「上昇しなかった」は72%、上昇した人でも、その増加額が物価上昇に対して十分だと「思わない」は91%で、賃金上昇の恩恵は届いておらず、むしろ生活はより厳しくなっているといっていい状況です。実際、今年の食料支援には全国3361世帯から申し込みがあり、その数は去年夏の支援より約400世帯増えています。