こどもの猛暑日は大人の3倍以上!?

去年(2024年)の5月から9月までの東京における「こども気温」換算での猛暑日と通常の猛暑日との比較では、通常の猛暑日が20日であったのに対し、子どもの高さでは69日と、大人の3倍以上となりました。

「こども気温」に換算した際に猛暑日と判断する条件は、最高気温 28℃以上、日照時間 5時間超、天気概況 晴(薄曇りを含む)

気象予報士 森 朗氏:
学校の教室や体育館にエアコンが設置されたり、運動会が5月に移動したりと熱中症対策は進められています。しかし、もはや1年のうち半年(5月~10月)が夏と言っても過言ではない状況になりつつあります。より長期にわたって高温にさらされるリスクが高まっているため、もう一歩踏み込んだ対策が必要になりそうです。

検証実験でわかった「いい日陰」の重要性

大人と同じようになるべく外出を控える、こまめな水分補給・塩分補給をすることは熱中症対策の基本です。しかしこれから夏休みに入る子どもたちはどうしても外で遊びたくなってしまうことも…。

サントリー社とウェザーマップでは今年(2025年)6月30日に「いい日陰」の検証実験を行いました。東京都心の最高気温は33.2℃だった日に公園で実験を実施。
その結果、日向と最も涼しい日陰では暑さ指数で4.2もの差があり、「いい日陰」は子どもの熱中症リスクを下げる可能性があるということになりました。

日向と大きなイチョウの影では暑さ指数で4.2もの差があることがわかりました。

「いい日陰」の条件は「夏のお・か・し」

今回の実験で「いい日陰」は大きなイチョウの木陰でした。濃くて大きな日陰、地面は芝よりも丈のある草で覆われ、ひんやりとした土がある場所です。また大きな野原が広がり風通しの良いこともポイントでした。

気象予報士 森 朗氏:
「いい日陰」の条件は3つあります。
1. お:大きな日陰
2. か:風が通る
3. し:自然の近く
日陰であればどこでも涼しいわけではありません。日陰の「質」によっては、日向と同じくらい厳しい暑さになることもあり、涼しいと思っていても実は暑さから逃げられていないケースもあるので注意が必要です。

夏の「お・か・し」で「いい日陰」をさがそう!