「ティダ」はリーダーを表す言葉

『太陽の運命』の主人公2人 ©2025 映画「太陽の運命」製作委員会

神戸:映画『太陽(ティダ)の運命』では、沖縄のリーダー、県知事たちの群像を描いています。特に、第4代知事の大田昌秀さん(1990~1998年)と、第7代の翁長雄志さん(2014~2018年)が主な登場人物です。予告編をお聞きください。

「ティダ」
それは太陽を意味し、その昔、リーダーを表す言葉でもあった。

第4代沖縄県知事、大田昌秀
「沖縄はなんですか? 沖縄、日本ですから」

第7代沖縄県知事、翁長雄志
「沖縄だけに押し付けるのは、差別じゃないでしょうか?」

2人の県知事が、相剋の果てにたどり着いたものとは。『太陽(ティダ)の運命』


佐古:琉球王国時代、今の首長とは違いますが、リーダーを表す言葉でもありました。「これは象徴的な言葉だな」と思いました。「運命」という言葉も、初代沖縄県知事の屋良朝苗さん(1972~1976年)が書いた、本土復帰の日の日記にずいぶん出てくるのです。沖縄のリーダーはある種「民意の象徴」でもあります。まさにリーダーを描いているようですが、実はそこを通して見えるのは「沖縄の民衆の歩み」だと思っているのです。リーダーの運命は、沖縄そのものの運命である。そんな観点から、この映画を作りました。