時代を切り拓く女性たちの成長を後押し
このシンポジウムを主催したのは、一般社団法人「Toget-HER」。産官学各界の第一線で活躍している女性たちが、これからの時代を切り拓く女性たちの成長を後押しし、ビジネスパーソンとして飛躍するための幅広い知識を提供しようと、去年10月に設立された団体です。

シンポジウムでは、社会課題の解決に乗り出した女性起業家たちが菊池さんのほかに2人登壇しました。梶田真実さんは、イタリアでスリに遭った経験から、過去の犯罪発生情報や人口統計・天気などのデータに基づいて犯罪を予測するビジネスを立ち上げました。
原口瑛子さんは、西アフリカのブルキナファソで、現地の特産品であるシアバターの仕入れや製造販売の会社を興し、貧困やテロの影響を受ける女性たちの雇用を生み出した起業家です。

ビジネスを立ち上げたきっかけや、現状を報告した3人は、女性がビジネスの場で活
躍する際の苦労について聞かれ、「現地政府の役人に賄賂を要求されることもあるが、うまく付き合って仲間にするよう腐心している」、「男女を問わずリーダーシップを発揮するためには分かりやすく、ロジカルであることが必要だと考えている」と答えていました。
また、熊本出身の原口さんに、「地方都市の出身者ならではの苦労はあったか?」との質問があり、原口さんは「昔は、地方にいるとなかなか他の国で活躍する人を知る機会が無かったかもしれないが、今はインターネットなどで簡単に世界とつながることができる。この万博もそう。この機会に、どんどん世界を広げて欲しい」と話していました。