相次ぐ逮捕、民主主義の終焉...沈黙した香港

大規模な民主化デモを目の当たりにし、危機感を強めた中国政府は香港を徹底的に抑えにかかった。2020年6月「国家安全維持法(国安法)」が施行される。この法律は■国家分裂■国家政権の転覆■テロ活動■外国勢力との結託が対象となり、最高刑は無期懲役

直後、まるで香港人に対する見せしめであるかのように中国政府に批判的な香港紙「リンゴ日報」の創業者・黎智英氏や雨傘運動の象徴的存在であった周庭氏らが次々と逮捕された。私は彼らが逮捕される映像を見ながら、街頭で声を上げていた香港人はいまどのような想いでいるのだろうか、と考えずにはいられなかった。

2019年香港民主化デモ取材をしていた当時の筆者

それから6年。「香港はいまどうなっているのか」。私はその答えを見つける旅に出た。(後編につづく)

JNN北京支局 室谷陽太