日本の主力ロケットH2Aの最終号機となる50号機が、あさって29日午前1時半すぎに種子島宇宙センターから打ち上げられます。現地から中継です。

機体は組み立て棟の中にあり最終の準備が進められています。28日午前に発射地点へと移される予定です。

50号機には観測衛星「GOSATーGW」、通称「いぶきGW」が搭載されています。雨や海面水温、地球温暖化の原因となる温室効果ガスなどを観測し、台風や集中豪雨の予測精度の向上に役立てられます。打ち上げ費用を含む総開発費はおよそ481億円です。
(三菱重工業・宇宙事業部 長沼公明MILSET長)「関係機関の方々、地元でロケットの打ち上げを応援してくれる方々、大変感謝している。この感謝にしっかり応え、結果を出すことで皆様の思いに応えたい」
H2Aは2001年から20年以上に渡って運用を続けてきた日本の主力ロケットです。49機中、48回打ち上げに成功していて、これまでおよそ90機の人工衛星や探査機などを宇宙に届けてきました。種子島への経済効果は年間117億円に上ります。
一方で、世界水準よりも3割ほど高い打ち上げコストが課題となっていて、今回の打ち上げを最後に運用を終え、コストを半分に抑えることを目指した新型のH3ロケットに移行します。

最後となる機体には、2000人を超えるファンからのメッセージが印刷されたシールや、地元、南種子町からの感謝の言葉が掲載されています。
多くの人の思いを乗せたロケットは、あさって29日午前1時33分3秒に打ち上げられます。MBCでは、午前0時半ごろからライブ配信でお伝えします。