おととい23日、警戒レベルが3に引き上げられた霧島連山の新燃岳。専門家は今回の噴火は「水蒸気噴火」とみていて、麓の住民は「いつ大きな噴火が起きてもおかしくない」と警戒を続けています。

新燃岳は今月22日に7年ぶりに噴火し、気象庁は23日噴火警戒レベルを2から、3の「入山規制」に引き上げました。

火山活動が専門の鹿児島大学の嶋野岳人教授は今回の火山灰を分析したところ、22日の噴火は地下水がマグマに温められ爆発的に噴出する「水蒸気噴火」とみられると指摘。

同じ水蒸気噴火が起きた2017年10月の噴火と同じ程度とみられ、「10数年間活発化の傾向が続いている」として、今後の活動に注意が必要と話しています。

霧島市牧園町高千穂地区です。こちらの公民館では2011年の噴火の際の空振で館内の扉が吹き飛んだほか、ドアのサッシが曲がるなどの被害が出ました。

公民館は市の指定避難所となっていて窓ガラスにテープを貼るなど対策を続けていますが、7年ぶりの噴火により警戒を高めています。

(高千穂地区自治公民館長 児玉昇さん)「火山は予測がつかない、昼夜問わずいつ起こるかわからない、その時の対応に備えられる準備をしておかなければならない」

気象台は火口から概ね3キロの範囲で大きな噴石に、概ね2キロの範囲で火砕流に警戒を呼びかけています。風下側では火山灰や小さな噴石に注意してください。窓ガラスが割れるなどの空振にも注意が必要です。