牛伝染性リンパ腫にワクチン・治療法はない

発症した牛のなかには、眼球が飛び出したりリンパ節が腫れたりと、分かりやすい症状が出る牛もいるが、体内に腫瘍ができるケースが多く、発覚しにくい。
ワクチンや治療法はない。発症した牛は出荷できず、処分される。
今月13日、和牛の繁殖農家たちの団体「和牛改良組合」が糸満市内で講習会を開き、県農業共済組合の獣医師、高山和巳氏が講師を務めた。
獣医師 高山和巳氏
「発症して死亡した数(2023年)の届出頭数は324頭。これは沖縄県だけです。10年前の約7.4倍。20年前の46.3倍の数になっています。激増の一途を辿っています」「(調査したうち)8割強の農家において、1頭以上の陽性牛がいた」
高山氏によると県内での2023年の農家の被害額は、およそ2億円に上る。全国でも発症は増えているが、沖縄の割合は全国平均の3.4倍だという。