大事なのはジェスチャーとアイコンタクト

この日が人生初めてのサッカーという末永万智アナウンサーも、デフサッカーの基本を教えてもらいました。

デフサッカー・岡田拓也選手「デフサッカーの場合は、例えば『はい』って言っても聞こえないんですね、目も合わないし。身振り手振り、大きくジェスチャーを出さないと気付いてもらえない」

今まで、デフバスケやデフバドミントンを体験してきた末永アナ。デフサッカーは、他の競技と比べてフィールドが広いため、違った難しさがありました。

末永アナ「走りながら大きく動くとより疲れる。やっぱりフィールドが広いから走り回りながらやるのがけっこう難しい」

岡田拓也選手「デフサッカーはアイコンタクトをとることがすごく大事。声に頼らないで、頼ると言っても聞こえないので、目が合った時にはっきり出す」

音が聞こえないため、背後に敵がいることに気づきにくいデフサッカー。聞こえる人のサッカーと比べると、選手同士の接触がかなり多いといいます。

そのため、パスをするとき、ハンドサインで後ろに敵がいるかどうかを伝えます。江島選手の場合、後ろに敵がいないときは手をひらひらさせるような動き。いる場合は指でうしろを指すようなハンドサインと、使い分けをしてコミュニケーションをとっているそうです。

ただ、選手によってハンドサインが異なったり、プレーの状況によってはサインが出せなかったりするため、事前に戦略を練ることや、普段からのコミュニケーションがとても重要なんです。

江島由高選手「デフサッカーって信頼関係がすごく大事。どうしてもサインを出す余裕がないときもあって、こういうときはお互いを信じて(ボールの)受け手はこっちを信じて走って、出し手はもらい手を信じて出す」

ボールだけに集中すると、相手とのコミュニケーションがとれないデフサッカー。広い視野で全体に視線を巡らせる必要があります。

尾形諒選手「ボールが来てるい時に見ないといけないし、味方も見ないといけない。選手によってその能力が違うので、できるだけ周りを見るのも大事なポイントの1つ」