「関係を良くしよう」と奔走 なぜそこまで

張済国さんは日韓の間に共同の夢やビジョンをつくりたいと、2006年に「釜山・福岡フォーラム」を立ち上げたが、この時期は開催を延期している。

東西大学・総長 張済国さん
「政治が、つまり東京とソウルの関係が悪くなると、地方でいくら頑張ってもね、影響をうけてしまうんです。そういうことが何回もあった。もちろんコロナの影響もありましたが、政治の雰囲気にのるんですよ。だけどそういう時は、準備に時間をかけて努力する。釜山・福岡フォーラムは1回も休まず17年間やってきました」

張済国さんはまた、日本と韓国の地方の記者が集まる「福岡―釜山ジャーナリストフォーラム」も立ち上げている。

東西大学・総長 張済国さん
「マスコミの役割が重要だと思うからです。国民にとってはマスコミが相手をみる鏡なんですよね。マスコミの報道をみて自分のポジションを決めちゃうんだから。だからどういう報道するか、非常に大事だと思うんですよね。だからジャーナリストフォーラムをやる。お互いを理解して判断して書くのは大事。特に韓国の場合は、国際関係のニュースは、ソウルで流している情報をみて地方の記者が書くでしょう。そうじゃなくて、地方紙も独自にいろんな情報を調べて、そのためには日本に知り合いの記者がいれば、どうなっているんだと実態を聞くこともできる。それをベースに判断して日本に関する記事を書くと。そのためにこういう集まりは大事だと思うのです」

開催にかかる費用は、企業・大学・団体などからの寄付で賄う。
日韓関係が悪くなると特に、この寄付を募るのが大変で、張済国さんはそのためにも奔走する。

なぜそこまでして、「日本との関係を良くしたい」と願うのか。
そのエネルギーはどこからくるのか、それが知りたいと、今回インタビューを申し込んだ。