プロボクシングで世界最速4階級制覇を果たした、岐阜県多治見市出身の田中恒成選手が、きょう午後、自身のキャリアに幕を下ろすことを発表しました。その理由や今後の展望、そして感謝の思いを語りました。
【会見の一部を抜粋】

(司会:CBCテレビ宮部和裕アナウンサー)
まず、田中恒成選手ご本人から皆様にご報告がございます。お願いいたします。
(田中恒成選手)
はい、皆さんこんにちは。田中恒成です。本日はお集まりいただき誠にありがとうございます。本日この場で、プロボクサー田中恒成は引退することをご報告させていただきます。プロ生活11年間、長い間たくさんの応援、本当にありがとうございました。
合わせて引退理由もご報告させていただきます。引退理由としましては、けがが全ての原因です。前回10月14日の試合前から両目の状態が悪く、試合直後には両目とも手術をすることを決意して試合に臨みました。しかし、試合が始まってすぐ右目が見えなくなり、3ラウンド目には光も全て消えてしまいました。左目の状態も悪い中試合は終了し、その後手術を行いました。

視力は戻ったものの、今も右目の視界は大きく歪んでおり、両目で焦点を合わせることができなくなってしまいました。2021年からの4年間で、首のヘルニアの手術や目の手術だけでも少なくとも5回以上重ねてきたため、その影響もあり目はもろくなり、次に試合をすれば失明してしまう、スパーリングでも同じ形で間違いなく失明してしまうということで、ボクシングでリングに上がる道がなくなってしまったので、今回引退することを決めました。私からは以上です。
Q(司会者):引退を決めたのはいつ頃でしょうか?
(田中恒成選手)
明確にはなかなか言えないですが、4月頃ですね。会長やトレーナーにたくさん相談させてもらったのですが、最後は自分で決めたいという思いがあり、ボクシングを続けたいという気持ちが100%ある中で、現実的に続けることができるのかできないのかという視点で判断し、その結果、不可能ということになったので引退を決めました。

Q(司会者): プロ22戦の中で思い出に残る試合をあげていただけますか?
(田中恒成選手)
今、パッと思い浮かぶのは、デビュー戦と、3階級制覇に挑戦した木村翔選手との試合、そして4階級目に挑んで初めて黒星を喫した井岡一翔選手との試合。この3つです。
