県警は去年4月、本田被告を逮捕

県警は去年4月、別事件の捜査で福岡のウェブメディアを家宅捜索した際に文書を発見。その中にストーカー事案の被害女性の個人情報が含まれていたため「職務上知り得た秘密を漏らした」として本田被告を逮捕しました。

(県警 西畑知明警務部長)「関係者や県民のみなさまに深くお詫び申し上げます」

文書では「隠蔽を指示した」人物は「元刑事部長」となっていましたが、本田被告は逮捕後の裁判手続きで「隠蔽を指示した」人物は「野川元本部長」と主張。

警察官の不祥事に対して「最後のチャンスをやろう」「泳がせよう」などと捜査を進めなかったとし、「公開し説明すべきと思ったが明らかにされなかった」と「情報漏えい」ではなく「公益通報」と主張しました。

(県警 野川明輝本部長・当時)「私が隠蔽の意図を持って指示したことは一切ない」

一方、本部長は「隠蔽」を否定。県警はその後、本田被告の動機について「同期だった元刑事部長をおとしめるためだった」とし、「公益通報にあたらない」と説明しました。

裁判手続き後、公の場で口を開いていない本田被告。今月取材のため訪ねましたが、応えることはありませんでした。

弁護人は「県警が行ったウェブメディアへの家宅捜索は違法で、本田被告の文書は証拠として認められない可能性がある」などとして、無罪を主張する方針です。