「衝撃的」元フレンチシェフのシュウマイ

日本シュウマイ協会によると、「シュウマイ専門店」は2015年には4軒だけでしたが、
【2021年:約70軒】⇒【2024年:79軒】⇒【2025年:149軒】と増加。しかも半数近くがこの1年でオープンしています。

では、“今注目の店”はどこなのか?
これまで2000種類以上のシュウマイを食べたというジャーナリストに教えてもらいました。

シュウマイ潤さん:
「まずは焼売酒場 小川さん。今のシュウマイブームを牽引し始めた中心的な存在と言える」

東京・渋谷にある『焼売酒場 小川』。その特徴は、シュウマイを“ソース”につけて食べるところで、例えば「季節焼売 鴨」(1個264円)には<ほおずきとからしのソース>。

THE TIME,マーケティング部 新名真愛部員:
「甘酸っぱいです。シュウマイなのに爽やか。おいしい」

なぜ、シュウマイに“ソース”なのか…

店主・小川 将さん:
「以前フランス料理をやっていて、フランス料理はお肉をソースで召し上がっていただくので、シュウマイもソースで…と考えた」

フレンチで20年働いた店主が、古典的なフランス料理の組み合わせをヒントに考えた“フレンチ”シュウマイなのです。

「最初来た時衝撃でしたね、鼻から抜けるような。美味しい」(男性客)
「ソースが違うことによって『このお肉はこういう味なんだ』と思い起こさせてくれる」(女性客)

それにしてもなぜ、フレンチからシュウマイのお店を始めたのでしょうか?

小川さん:
「普通に居酒屋やっても面白くないし、シュウマイを食べたときの“肉肉しさ”が、フレンチの肉料理の技法を使えば“現代風にアレンジ”できると思った

シュウマイ専門店が増える「2つの理由」

続いてシュウマイ潤さんが「おそらく日本で常時出してるシュウマイの種類が最も多い」と推すのは、東京・新橋にある『Tokyo焼売マニア』。

「ジェノベーゼ焼売」や「サバ味噌焼売」をはじめ
▼タラと海老のすり身に錦糸卵をまとわせた「錦糸焼売」(1個440円)
▼赤青山椒に唐辛子を練り込み、赤唐辛子が刺さった「しびれ焼売」(1個385円)
▼パクチーを根ごとミキサーにかけ練り込んだ「パクチー焼売」(1個385円)
など約15種類のラインナップがあり、中でも人気なのが「チーズのイタリアン焼売」(1個440円)です。

新名部員:
「いい香り。中の肉にバジルが練り込まれてて、表面のチーズとスゴく合います」

元々“シュウマイ好き”の店主が専門店がないことに目を付け「シュウマイに特化した店」を作ったとのことですが、シュウマイ店が増えている裏には【経営的なやりやすさ】もあるといいます。

店主・中橋薫樹さん:
「餃子はずっと焼いている時間を気にしないといけない。シュウマイはせいろに乗せてタイマーセットすれば、蒸す間に色々作業ができるので少人数でお店が回せる

さらに【アレンジの幅が広い】ことも理由の1つ。

中橋さん:
「肉の餡に味を閉じ込めることもできるし、上に乗せることもできる。皮自体の味を変えることもできるのでアレンジは餃子より幅広いと思う」

専門店の数も、バリエーションも増え続けるシュウマイ。今度はどんな変わり種が登場するのでしょうか。

(THE TIME,2025年5月21日放送より)