アメリカ軍岩国基地周辺(山口県岩国市)で、有機フッ素化合物PFASを継続調査している市民団体が22日、2度目の調査結果を公表しました。

前回の値を下回ったものの、国が定める暫定指針値を上回る数値が検出されました。

調査をしたのは、瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワークです。

調査は去年10月に続いて2度目で、先月30日、前回と同じ基地北側の遊水池で同じ条件の干潮時に採水しました。

その結果、環境省が監視項目としているPFOAとPFOSを合わせた値が1リットル中、64.7ナノグラムでした。

前回は、国の暫定指針値の3.5倍にあたる175.6ナノグラムが検出され、今回は前回の数値を下回りましたが、国の暫定指針値である1リットルあたり50ナノグラムを上回っています。

瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク 久米慶典 共同代表
「岩国基地に汚染源があるだろうことは当然想像できるわけでそれに伴っての対応がしかるべきだと思っています」

一方、岩国市が去年12月に遊水池から離れた川や海の4か所で調査を行ったところ、最大で1ナノグラムといずれの地点でも国の基準を下回りました。

瀬戸内ネットでは、今後も継続的に調査することにしています。

また、汚染の実態解明のためには、広い範囲での調査が必要としていて、県や市だけでなく米軍や自衛隊の協力を得るために、国にも対応を求めたいとしています。