能登の飲食店やボランティア団体のブースも

会場には能登で営業を再開した飲食店が出店。現在活動を続ける支援団体もブースを設け、多くの人で賑わいました。さらに、会場の一角には、技術系ボランティアの活動を体験できる高所作業車やバックホーが設置され、普段触れることのない重機に、参加者たちは興味津々の様子でした。

被災地のニーズに応える支援

まず、長年にわたり被災地で活動を続けるOPENJAPANの川島莉生さんにお話を伺いました。

OPENJAPANは2011年の東日本大震災の時に設立された団体で、その後も被災地で活動を継続。技術系ボランティアとして、重機やチェーンソーを使った作業や、ボランティアセンターの運営サポートなどを行っています。

今回のブースでは「能登を知ってもらう」ために、能登での1年間の支援活動の写真展示を行ったほか、能登のお母さん達が漁網などで作った製品を販売し「買って応援してもらう」機会を設けました。

川島さんは、今の能登にとって最も支援に繋がるのは「能登の経済を回す人が入ってきたり、能登を知って、能登のものを買ってもらったりすること」だと話します。

OPENJAPAN 川島莉生さん「能登に行けなかったら、フェスに来て感じたことをSNSで発信したりとか、記事を見たときにシェアしたりとか、1ヶ月のうち10分でもいいから能登のことを考える。思い合うことって誰でもできる支援。思い合うことで能登の復興が近づいてくるんじゃないかなって感じています。」

能登の味と復興への想い

次に、能登町にある大脇昆布の大脇弘子さんにお話を伺いました。

今回のブースでは、おやつ昆布や昆布チップス、トーストにかける瓶詰めの昆布などを販売し、中でも昆布チップスは「月に頑張って50個しか作れない」ところを「徹夜で100個作ってきた」と気合十分でした。

能登半島地震からの歩みを振り返り、大脇さんは被災当時の状況を語ってくれました。地震直後にインフルエンザに感染し、熱がある中、屋根に上って瓦を直した記憶や、4月27日頃まで水が出なかったことなど。最近は、被災当時に食べていたものと同じものを作り「被災の味だね」と家族で話したそうです。

大脇昆布 大脇弘子さん「忘れられると頑張れなくなるんですけど、でも自分たちも頑張らないと応援されないので、その両方の気持ちを皆さん持っていただきながら、末永く能登半島のことを応援していただけると嬉しいです。」