流れを呼び戻した“自信を持つスクラム” 大阪桐蔭が勝利しAシードの権利を確保
前半は大阪桐蔭の勢いに押されてなかなか自分たちの形が作れなかった東海大大阪仰星。後半に入るとメンバーを一気に4人入れ替えて反撃に出ます。積極的にボールを動かしてこの試合初めて大坂桐蔭陣内深くまで攻め込むと、粘り強く攻撃を継続しながら、大阪桐蔭のトライエリアに迫ります。そして後半の8分、後半から出場したSH小池慶太郎選手が素早くラックからボールを持ち出して最後はNO8塩谷優太選手が右中間にトライ。SO菊池敬太選手がゴールも決めて15対7と8点差に迫りました。
残り時間は20分以上、後半に入って俄然勢いの出た東海大大阪仰星の反撃ムードが漂う中、ワールドラグビーユース交流大会王者のピンチを救ったのは絶対的な自信を持つスクラムでした。追い上げられた後の最初のスクラムで、自慢のFW陣が一体となって押し込み、東海大大阪仰星のペナルティーを誘発。このチャンスにSO矢守選手が絶妙のキックをみせて、一気に仰星陣内深くまで攻め込みました。そして後半14分、トライラインまで7m付近からのラインアウトからモールをつくると、巧みにモールをコントロールしながら、最後はFL坂田大和選手がトライ。逆風の中、矢守選手に代わってコンバージョンキックを蹴ったキャプテンのCTB手崎颯志選手が見事にゴールを決めて、22対7と再び15点差として試合の流れを引き寄せました。
大阪桐蔭はさらに18分、矢守選手のキックパスに見事に反応したモレノ選手が、この日2本目のトライ。手崎選手が難しい角度のゴールを決めて29対7として勝負を決定づけました。手崎颯志主将が「過信してはいけないが、サニックスで桐蔭学園に勝てたことが小さな自信になった。ひとりひとりがしっかりと日々やってくれていることで、チーム力は上がっていると思う。(サニックスで優勝して追われる立場だが)チャレンジャーの気持ちを忘れずに、これからも努力していきたい」と語った大阪桐蔭。このあとさらに1トライを加えて34対7でライバル東海大大阪仰星に完勝。大阪総体での決勝(1位2位決定戦)進出を果たすとともに、3地区に分かれて行われる全国高校ラグビーフットボール大会大阪地区予選でのAシードの権利を確保しました。