新地橋近くの海鮮・日本食レストランは中国人観光客で賑わっていました。コンビニやスーパーでおにぎりや惣菜を買って食べる人もいます。

また、食べ歩きに抵抗がない中国人観光客にとって、アーケードやビルの階段などでものを食べるのは日常的な光景です。

開店前から行列ができているのは、中国人観光客に人気のラーメン店。中国のSNSやクルーズ船乗組員の口コミで人気が広がったと見られています。

狭い歩道に行列ができ、歩行者や近隣の迷惑になっているため、店では対応に苦慮しています。パーテーションの設置や、他のビルの入り口に並ばないようマットを敷くなどの対策を講じていますが、「並んでください」という呼びかけに応じない人も多く、こんな掲示も張り出しました。

「(列が長すぎると)近隣の方々にご迷惑をおかけしてしまいますので対応できかねます。近隣にはいくつか良いレストランがありますので、そちらをお試しください」

【住】「他の店へ」というお願いは、まさに悲痛な叫びですね。店側の努力だけでは限界がきていると感じます。

【平】オーナーはこの状況に複雑な思いを抱えています。売上は上がるものの、大事にしたい地元の常連客から「混んでいてもう食べられない」と言われることが一番辛いと話していました。歩行者の安全確保のため警備会社にも相談しましたが、人手不足のため新規契約は難しいと断られたそうです。

“一時に集中して多くの人が押し寄せる”ことへの対応の難しさは、このラーメン店に限らず、コンビニやドラッグストアでも同様です。外国人への応対や支払い応対には時間がかかるため人員を増やしたいものの、インバウンド客は毎日来るわけではありません。さらに──
・悪天候による入港日の変更
・感染症
・政情
・為替変動などによって突然、客足が途絶えるリスクも考慮すると、人手不足の中で、新たな雇用や設備投資は容易ではありません。