団体バス80台!クルーズ客の長崎観光、その実態は

午前7時、乗員乗客合わせて約6千人規模の巨大なクルーズ船が接岸しました。

ロイヤル・カリビアン・インターナショナルが運航する「スペクトラム・オブ・ザ・シーズ(乗客定員4,246人、乗組員1,551人)」は、上海を4月26日に出発し、長崎、鹿児島に寄港後、31日に上海へ戻る5泊6日のショートクルーズで、乗客の約9割が中国本土の人と見られます。

午前7時の接岸から午後7時の出港まで、乗客は寄港地での観光などを楽しみます

この日、手配された団体ツアーバスは約80台で、2箇所の駐車場に分かれて待機していました。乗客はツアー番号を確認し、次々と乗り込んでいきました。

【住】1回のクルーズ船で80台ですか。県外のバスも多かったですね?
【平】寄港地での団体ツアーは、ガイドやバスなどを手配する《ランドオペレーター》と呼ばれる業者が催行し、長崎市内や近郊を巡る様々なコースを設定しています

この日の主なツアー先はこちらです──平和公園、稲佐山、諏訪神社、長崎ペンギン水族館、西海橋でした。

このうちの一つ、午前10時頃の諏訪神社です。

船は早朝に長崎に入るため、午前中の訪問場所として公園など営業時間に関係のない場所が選ばれています。長坂を上り、手を清めたり、境内でお守りを受ける家族連れの姿が見られました。

爆買いは落ち着いたけれど…依然として高額消費も

実はこれらの観光地のほかに、多くの団体ツアーに組み込まれているのが《中国人観光客向けの免税店》です。少なくとも長崎市、大村市、東彼杵町、有田町にあります。かつての「爆買いツアー」の流れを汲むものです。ツアーによっては複数の店舗を回ります。