外国人観光客向け「ライドシェア」定着へ
大分県の観光統計調査によりますと、今年3月に県内のホテルや旅館を利用した宿泊者数は、53万人で1か月の数としては過去最多となりました。特に外国人客は、アジアを中心に去年11月以降、5か月連続で10万人を超えています。
JR別府駅にある観光案内所「WANDER COMPASS BEPPU」では、英語のほか、韓国語や中国語に対応できるスタッフが常駐しています。4月28日には21の国と地域から305人の外国人が訪れました。

WANDER COMPASS BEPPU 稲積京子さん:
「インバウンドは、団体旅行よりも個人旅行の方が増えたかなって思います。地獄めぐりやロープウェイなど、いろいろな観光地に行く案内をしています」
一方で課題となっているのが外国人観光客の移動手段です。バスやタクシー不足の影響で長時間待ったり、ホテルまで歩いて帰ったりするケースが確認されています。

こうした中、別府市では、ゴールデンウィークに合わせてライドシェアサービスがスタート。外国人客の利用が多い配車アプリを活用し、市民ドライバーが自家用車で送迎する仕組みで、移動手段の確保に注目が集まっています。

WANDER COMPASS BEPPU 稲積京子さん:
「『アプリがないのか』と聞かれることが多かったので、今はもう聞かれることはないです。お客様ご自身でアプリを入れて、『別府はこれがあるね』と確認されていると思います」
今後も国内外からの観光需要の増加が期待される中、多様化する旅行者のニーズに対応したサービスの充実と交通インフラの整備を進めることが、持続的な観光地づくりの鍵を握りそうです。