クジラを狙って銛を発射する船員。
昭和35年=1960年に宮城県沖で撮影されたクジラ漁、捕鯨です。

かつて捕鯨基地として栄えた「クジラのまち」、牡鹿半島にある石巻市鮎川浜。

奥海良悦さん
「これはクジラを解剖する大包丁です。重量が約2キロ」

この鮎川で生まれた奥海良悦さん(83)は、18歳の頃から61年間にわたり捕鯨の仕事に携わりました。

奥海良悦さん
「クジラの脂が付くでしょ。だから手が滑るわけ。滑ったら手が切れることが分かっているから柄がつぶれるくらい力を入れて包丁を握った」

捕鯨船では捕獲したクジラの解体を担当。
数か月に及ぶ南極海での漁にも長年参加していました。

奥海良悦さん
「私にとってクジラは生きがいだね。クジラに魅せられて61年もクジラの仕事をして後悔することは何もないな」

なぜ、捕鯨が鮎川で盛んだったのでしょうか。