株価下落時「株より金?」
では「金」への投資はどうか。

一時は1オンス=3400ドルを超え、4月26日は3298ドルと、ここ最近は「上昇が急ピッチすぎる」と井出さんは言うが、
【Q株が安くなっている時は、金や現物資産を持った方がいい?】
井出さん:
「安定志向の人なら、持っていてもいい」
井出さんによると、金やビットコインのような暗号資産には通貨とは違うとらえ方があるという。
例えば米ドルや日本円など国が発行する通貨は、発行量が多少の増減はあるものの長期的には増えていく。つまり、
▼米ドルの価値⇒アメリカという“国の価値”が変わらなければ米ドルの価値は下がる「だから価値が下がらないように国力を強めている」(井出さん)
それに対して、「金」は埋蔵量に限りがある。暗号資産のビットコインなどもやはり限られている。ということは、
▼相対的に米ドルや日本円よりも価値が上がっていくはずだ、という考え方
井出さん:
「もちろん長期的はという話で、短期的には乱高下する。ただ金の価格を見ても、確かに25年間で上がっているし、数十年後には3000ドルよりずっと高くなっていると思う」
――ということは、金を持つのは…
井出さん:
「あり。ただ利回り、いわゆるリターンを考えると、金のリターンはもしかすると株よりはちょっと低いのかもしれない。というのは、金自体は何も生み出さない。株式や社債というのは、裏付けとして企業活動がある。特に株式はわかりやすいと思うが、企業活動、経済活動があって企業価値が高まるから株価も上がるということ」