「物価上昇」と「金利」で問われること
さらに他にも、日本が「努力不足」と言われかねない数字がある。
【日米の消費者物価指数】(総合・前年同月比)
▼アメリカ⇒2022年6月に9.1%と大きく上昇するも、2023年6月以降は3~4%を推移
▼日本⇒2021年にマイナスから脱却し、2023年1月に4.3%に。その後は2~4%を推移
2025年3月は【アメリカ⇒2.4%】【日本⇒3.6%】と今や日本の方が物価上昇率が高い

花生さん:
「日本は過去2年以上にわたって2%を超えているし、ほぼ欧米と同じ水準だと。そういう状況で、『じゃあそれを抑える努力をやっているのか』というのはやはり問われると思う」
【日米の10年長期金利】は
▼アメリカ⇒4.235%(4月25日)
▼日本⇒1.343%(同日)

――日本の金利はまだ1%台。これは経済の状況にあったマクロ政策を取っていない、歪みがあるということになるのか?
花生さん:
「日本の低金利の背景に異次元の金融緩和があったことは確かで、もちろんそれから脱却しつつある。しかし対応も遅れているし、まだこれで終わりというわけじゃないよということを日米の金利差は如実に表している」
「円安是正」どの程度まで?
では、円安是正はどの程度までが視野に入ってくるのか。

花生さん:
「ドル円はウクライナ戦争勃発前後から上昇している。一方ドルインデックスはもう戦争勃発時の水準に戻っている。そういうことでいうと実は120円とかが視野に入るが、バランスの問題でもあるし、スピードの問題でもある。なので当面は【130円台前半から中盤ぐらい】が一つのターゲットになるのでは」