被爆80年を迎える2025年。核兵器の非人道性を、どう次の世代に伝えていくか。NBC長崎放送と被爆者団体「長崎被災協」は協定を締結。NBCがこれまで記録してきた1,000人を超える被爆者証言を掘り起こし、改めて世界に向けて発信します。

長崎被災協とNBC、共に進める「声」の発信
NBC長崎放送は1952年「長崎平和放送」として開局以来、70年以上にわたり被爆者の証言取材を続けてきました。これまでにテレビカメラで取材した人数は400人以上、ラジオを含めると1035人にのぼります。
被爆から80年。核被害の実相を伝えてきた被爆者の「声」を世界へ届けたい。長崎被災協の横山照子副会長は、その思いを強めています。

長崎被災協・横山照子副会長「外国に出かけて行って、被爆の証言をすることが(高齢になって)出来ないでしょ。本当にぎりぎりですよ。外国の人たちに被爆の証言を被爆のことをわかってもらうのは『映像』しかない。若い人たちに知らせていかないと核兵器はなくならない」
「被爆者80人の証言」 プロジェクトが始動
NBCと被災協は、2024年11月に協定を締結。「被爆者なき時代」を見据えて、「被爆者80人の証言」を掘り起こし、改めて発信するプロジェクトがスタートしました。
NBCで過去に取材した被爆者の証言を改めて掘り起こし、被災協のYouTubeチャンネルやNBCのウェブサイトで紹介する取組みです。
NBCが記録した映像には、長崎被災協にも残っていない証言が多数あります。

長崎被災協 元会長 葉山利行さん:
「核兵器だけはなくさなくてはならない。今後生きている間になくすことが夢だろうと」
長崎被災協で会長や事務局長を長年務めた葉山利行さん。長崎の被爆者運動のリーダーとして、反核・平和運動に力を尽くしました。
