コメの生産農家は作付けの転換も検討

一方、生産の現場ではコメの高騰をどう捉えているのでしょうか。阿蘇市で農業を営む立石翼(たていし つばさ)さんです。

立石翼さん「肥料代の高騰だったり、燃料代の高騰だったり、人件費も上がっていますし、それにコメの値段がやっと追い付いてきて、支払いができるようになった
というのが現状ですね」

10年前、コメ一俵(60キロ)の出荷と卸売段階での取引価格は約1万2千円でした。コストは年々上がる一方で、採算がとれず、当時の価格では誰もコメを作らなくなると懸念します。

立石翼さん「そのままの水準でいってたら農家さんはどんどん潰れていくと思うんですよ。生活できていないんですよ」

今回の価格高騰がコメ不足に伴うものとみられることから、立石さんは今後、作付けするコメの転換を検討しています。

立石翼さん「家畜飼料のWCS(貯蔵飼料)を作っていたんですけど、それを減らして食用米に転換してという、需給に応える体制を取ろうかなとは考えています」

消費者にとって気になる今後。備蓄米が熊本県内でも流通し始め「価格も落ち着くのでは」と期待する人もいるのではないでしょうか?