メジャーリーグで奇跡が起きた…日本時間3月28日からのヤンキースvsブルワーズの開幕3連戦でヤンキースの選手が使用した“特殊バット"「魚雷バット(トルピードバット、'Torpedo' Bat)」が火を吹いた。30日の試合では初回先頭から3球で3本塁打が飛び出したのをはじめ、この日のチーム本塁打はなんと9本。ヤンキースは開幕3連戦で15本塁打を放った。
"魚雷バット"の工場に取材
"魚雷バット"は先端が太い標準的なバットとは異なり、ミートポイントである芯の部分が太く、先端部が細い。このバットを考案したのはマイアミ・マーリンズのフィールドコーディネーターを務める元物理学者のアーロン・リーンハート氏。

メジャーリーグでのホームラン革命は日本球界でも大きな話題となり、今月11日からプロ野球でも使用が可能となった。その"魚雷バット"を深掘りすべく取材班は岐阜県養老郡にある「ミズノ テクニクス」のバット工場を訪れた。
「作ること自体は全然難しくない」
取材に御協力いただいたのはバットクラフトマンの名和民夫さん(58、ミズノテクニクス スポーツ製造部)。かつては日米で大活躍のイチロー氏、松井秀喜氏や2000安打を達成した野村謙二郎氏、石井琢朗氏、田中幸雄氏、宮本慎也氏、小笠原道大氏、和田一浩氏など多くのレジェンド打者を担当された職人である。

その名和さんに魚雷バットを作成していただき、お話を伺った。
Q.特殊な形状の"魚雷バット”だが
名和民夫さん:
作ること自体は全然難しくはないです。削り方としては普通のバットとしては削れますので、作る側としては、そんなに特殊な作業をしないといけないとかはないです。ただここまで極端な形というのは今まではありませんでした。

Q.“魚雷バット"の情報が入ってきたのはいつ頃?
名和:
事前には全く(情報が)入って来ませんでしたね。ヤンキースの試合が終わった後に魚雷バットの情報が一気に出てきまして、色々なメディアから情報収集をしました。