「包装を簡素に」「大量発注」安さの秘密を探る

 なぜPBブランドは低価格を実現できるのでしょうか?“安さ”にこだわるセブン&アイHDの「セブン・ザ・プライス」の新商品を例に取ると…

 <セブン・ザ・プライスの新商品>
 ▼「3種の割れせんべい」90g:105円(税込み)
 ▼「旨辛麺」:105円(税込み)
 ▼「だしの素」750g:645円(税込み)

 「3種の割れせんべい」は、製造過程における“割れてしまったせんべい”の選別工程を省略し、製造効率を向上させているそうです。また、若い世代に人気の即席麺「旨辛麺」は、あえて具材を最小限にすることで105円(税込み)という低価格を実現。さらに、粉末タイプの「だしの素」は包装デザインをシンプルにするという工夫がなされています。

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 さらに、メーカーから小売へ安く販売できる点にも秘密があるようです。例えば、大量発注することで1単位あたりのコストを抑えられるうえ、小売・メーカーが共同で商品をつくっているため在庫・返品のリスクはありません。また、宣伝広告費(通常10%程度)や開発費(通常数%程度)も抑えられるほか、中間業者が入らないためマージン(通常10~15%程度)をカットできるというメリットもあります。