日本銀行の審議委員に新たに就任した小枝淳子氏は、記者会見で「賃金と物価の好循環のステップが確認されてきている」などと語りました。

きょう付で日銀の政策委員会の審議委員に就任したのは、早稲田大学政治経済学術院の教授だった小枝淳子氏(49)です。

小枝委員はマクロ経済学や国際金融が専門で、就任会見では「研究者として長年取り組んだ金利モデルや、金融データを使った実証分析のノウハウを活かしたい」と語りました。

足元の物価情勢については「基調インフレよりも高い位置で推移している」との見解を述べたうえで、「(アメリカなどの)通商政策は足元で大きな不確実性の一つ」だとして、次回の4月会合に向けてデータや情報をしっかり確認したい考えを示しました。

日銀の金融政策を決める政策委員会は、総裁と副総裁2人、審議委員6人のあわせて9人で構成されていますが、女性の審議委員が2人になるのは1998年の新日銀法の施行以来、初めてです。