歴史ある寺を炎から守った

綾里地区の中心部を見下ろす高台に建つ長林寺です。初日の夜に中條さんたちが対峙したのは、地域に500年根付いた寺の背後に迫った猛烈な炎でした。

仙台市消防局 中條圭消防司令補:
「民家を守る、人里を守るっていうので、山の燃えるところまでは追ってはいけないけど、本当に生命、財産っていうそういったものを守るための戦術ですね」

3月10日に避難指示が解除されて寺に戻った福山康成住職は、火が本堂までわずか15メートルほどのところで消し止められたことを知りました。

長林寺 福山康成住職:
「本当にこの通りでございまして。ご覧の通り山の迫ったところまで、お寺のすぐ裏まで、燃えていたということがわかりまして。本当にありがとうと手を合わせました」

今回は一時、最大で15都道県から2100人が緊急消防援助隊として派遣され、懸命の消火活動に当たりましたが、3月9日の鎮圧までには11日間を要し、山林火災の消火の難しさが改めて浮き彫りとなりました。