消火活動を阻んだ「三陸沿岸の山間部特有の地形」
山林火災での消火活動では通常、小型ポンプを消防士が背負って放水しますが今回のケースではそれができない現場が多くあったといいます。
仙台市消防局 中條圭消防司令補:
「人が立ってるのも本当に難しいぐらいの傾斜で、自分がバランス取っていられるも難しい」

三陸沿岸の山間部特有の急峻な斜面が消火活動を阻みました。加えて今回の山林火災では消火の経験が豊富な中條さんでも見たことがないような延焼の仕方をしていました。
仙台市消防局 中條圭消防司令補:
「立ち枯れした樹木が燃えてるとですね、根っこまでこの炎が入り込んでしまいまして、その根を伝ってまた別なとこから炎が出るていうようなことが起きますので。根を切ってその木を倒して消火する必要があります」

一度燃えた樹木は、火を消し止めたように見えても木の中の火種が根を伝って別の木に燃え移るケースがあるといいます。今回の山林火災ではそれが起きていたのです。中條さんたちは地中の木の根まで切ることができる特殊なチェーンソー「ルートカッター」を使って延焼を食い止めようと活動しました。