■総理秘書官に“長男”「いい仕事してくださいとしか言いようがない」


ーーそして、今、衝撃が走っているのは岸田内閣の支持率。時事通信の10月7日から10日に行われた直近の世論調査ですけれども、支持率が27.4%で先月から4.9ポイント減少し、政権発足後最低というのと、初めての20%台ということです。この状態をどうご覧になりますか?


自民党 石破茂 元幹事長:
我々は支持率のために仕事してるわけじゃないんで。例えば、竹下内閣。私、当選1回のときでしたよね。支持率、消費税まで下がるんじゃないかみたいな。あの頃、消費税率3%だったからね。でもそれは支持率が低くてもやるんだというふうに、それは竹下総理のすごい信念だったと思います。

支持率のためにやってるわけではないが、問題は、総理が丁寧な説明をするとおっしゃって、議院運営委員会でなさり、そしてまた衆参本会議でなさりということで。いろいろ国民の皆さん方が統一教会どうなんだろうねと。あるいは国葬をどうなんだろうねということについて、よくわかんないという方々に対して、国会の場で総理が説明をなさったにもかかわらず、なぜ下がるのだということですよね。支持率のために仕事してるわけじゃない。だけど、やっぱり総理がいろんな努力をされても上がらないのはなぜということでしょう。

ーー最近、情報番組などで盛んに取り沙汰されているのは、この状況の中で長男を政務秘書官に起用したということですよね。このことは1年前から決めていたということなんですけれども、この状況の中で起用したということ、石破さんはどうご覧になりますか。


自民党 石破茂 元幹事長:
適材適所って総理がおっしゃるから、一番知ってるのは総理なんでしょう。適材適所かどうかは、それは実際やってみなきゃわかんないし、私、ご長男、全然存じ上げないし。知らないのに論評してはいけないと思っています。だけど、この難局にあって、あえていろんな批判を覚悟のうえで起用されたっていうことは、本当に自分が信頼できる人をそばに置きたいんだということ。ただ、その秘書官ってのはファミリーのためにあるわけじゃもちろんないんであって、国家国民のためにあるわけだから。まだなったばっかりだからね、批判のしようがない。いい仕事してくださいと言うしか言いようがないです。

■「明確な方針示せば他の問題に集中できる」旧統一教会問題


ーー旧統一教会の問題。山際経済再生担当大臣ですが、内閣改造のときには「関係を断つ」「一掃する」という形でしたが、そのまま流入する形で来て、その後も次から次に問題が発覚し、そのたびに後から認めるというのを繰り返してると。やはり、そういうことが支持率にも響いているのではないかと思うのですが、どうご覧になりますか。

自民党 石破茂 元幹事長:
なんだかよくわかんないっていうね、みんなそう思っているということですよ。それは山際さんの言ってることがどうなのか、それは私、判断するだけの材料を持ちません。ただテレビで見ている印象だと、「そうやって報道されているからには言ったんでしょうね」なんていう言い方は「あれあれ?」って思う人たちがいるんじゃないんだろうか。やっぱり私たちでも日程表ってずっと保存もしているし、いつ何があったかっていうのは、それは公人として、きちんと確認はしなきゃいけないと思うのでね。「報道されているからにはきっとそうなんでしょう」って言うと、「あれあれ?」って思う人がいるんじゃないかしら。

ーー予算委員会が始まり、連日朝から晩まで大臣席に座るわけですが、野党の追及に耐えられるとご覧になりますか。

自民党 石破茂 元幹事長:
わかりません、そんなことは。わからないけど、統一教会も大事でしょうさ。それはすごく大事なことだ。だけど、この円安どうするのと。物価高どうするのと。北朝鮮がミサイルバンバン撃って、安全保障どうなるのって。予算委員会で議論しなきゃいけないこといっぱいあるわけですよ。そうすると、統一教会絡みのいろんなお話、これについて総理が「私はこう思う」「こうする」というふうに明確におっしゃれば、国民は得心するわけですよ。何が問題であり、政府はどうするか。それで、ミサイル、円安、物価高、コロナ、その問題に本当に集中して議論ができる。こんなときに統一教会の問題ばっかりやってるなって話はあるんだけど、それはこうですって明確な方針を示せば、そこを他の問題に集中できるんじゃないかなって私は思いますけどね。