懸命の救助活動もむなしく…

能登半島地震で家族10人が犠牲となった 寺本直之さん
「毎月1日が来るんで、お参りしたりとか手を合わせたりとかすることもあるけど
やっぱり写真を並べておくと、たまに微笑んできたりとかって気持ちになる」

出窓に飾られた家族の写真


家族を奪った能登半島地震。正月休みに合わせて穴水町にある妻・弘美さんの実家に帰省していた家族5人は、家ごと土砂崩れに巻き込まれ生き埋めとなりました。

情報が錯綜する中、義理の母が亡くなったという知らせを受け、寺本さんがようやく現地に入れたのは発災から4日後。家族の捜索が始まったのも寺本さんが現場に入ってからでした。

能登半島地震で家族10人が犠牲となった 寺本直之さん
「『なんで捜索をしないんですか』と聞いたんですよ。そしたら『一応、私有地でもあるし勝手にできない。家族の許可が必要になってくるから』と言われ。『いや、この土砂のなかに10人ぐらいいたらどうします』っていう話になって、『だったら寺本さんの許可をください』って言うから『すぐしてください』と言って重機をいれた」

懸命の救助活動もむなしく家族全員が帰らぬ人に…。

寺本直之さん
「これは本当に最悪やなって、おれ本当に1人になってしまうな」