山林火災の99%は人為的理由 日本では木の種類にも特徴

 串田教授はまた、『火災の発生理由は人為的なものが多い』と指摘しています。

 山林火災が発生する原因は、世界でも日本でも最も多いのは人為的な理由で、日本だと99%が人為的だということです。ほかの原因として、落雷による火災(北米で多い)や、まれに枯葉がこすれて発火することもあるようですし、過去には火山の噴火による火事も起きていました。

 どうして山林火災が大規模になってしまうのでしょう。「乾燥」「強風」「急峻な地形」の3つの要素が関係しているといわれます。風向きが当てはまる場合は、緩やかな山より、急な山の方が広がりやすいということです。

そして、日本の場合にはもう1つ”木”にも理由がありました。日本の森林の4割は人工林で、スギ・ヒノキが多いですよね。
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人工林の種類はスギ 36.0%、ヒノキ 9.4%、マツ類 1.0%、カラマツ 30.1%、その他針葉樹 17.5%といった割合ですが、日本の人工林の94%は針葉樹となっています。

 針葉樹は乾燥した地域や寒い地域で生きることから、油分が多いそうです。そのため火がつくと燃え広がりやすい傾向にあり、針葉樹が多い日本は、山林火災が広がりやすい1つの理由だということです。