品薄感が続く中、広島県内の流通業界では、早くもこの秋に収穫するコメの確保に向けた動きが始まっています。備蓄米の放出でコメの価格高騰は収まるのか。期待の一方で、効果は一時的という見方もあります。

東広島市にある、地場の大手コメ卸し「食協」の精米工場です。

武信和也 社長
「本当に寒い中、当会場にお越しいただき、ありがとうございました」

社長をはじめ幹部社員らが居並ぶ中、集まったのは、県内外のコメ農家およそ250人。工場見学会に参加するためです。

武信和也 社長
「取引きのある農家さんと初めての農家さんにも一応、お声かけさせていただいています。コメが不足している状況ですので、またご協力を賜りたいということで、生産者の集まる会を企画した」

参加者は、社員の案内で生産能力・国内トップクラスという製造ラインを見て回りました。精米から袋詰めまで最新鋭の設備に、農家は興味津々の様子でした。

安芸高田市の農家
「去年、初めて食協に出した。今までJAだったので、初めはちょっと抵抗があったが、工場を見て安心しました」

農家が「食協」にコメを出したワケは、買取り金額がJAより2割ほど高かったからでした。