橋下氏の見解「維新の方針に不満持ったまま水面下で応援」
―――維新の県議3人は不信任案には賛成したのに、情報拡散力がある立花孝志氏に情報提供したのは斎藤元彦知事を応援していたと思ってよいのか?
橋下徹氏「そうですよ。兵庫県議会の維新は斎藤さん応援なんです。もうずっと斎藤さん応援。今回の一連の騒動は、事実として、斎藤さんと職員側で揉めたことは間違いないです。よくあることなんです。僕も知事・市長のときには本当に揉めてました。橋下府政・市政を倒そうと、職員がそういうふうに思って、動いていたこともあるんですよ」
「この対立状況はもう間違いないんですね。そのときは維新は斎藤さん側にたったんです。ところが鶴の一声で吉村(洋文)さんが昨年の衆議院総選挙の前、メディアが全部斎藤さん批判になっていた頃に、このまんまじゃ衆議院選挙がもたんと。だから『斎藤さん不信任でいく』っていう鶴の一声を吉村さんがグーンとやったんですよ。国会議員の当時の馬場代表も斎藤さんの応援だったんです。(維新は当初)事実が明らかになるまで不信任なんて早いって言ってました。だけど吉村さんはここで不信任でいけっていう号令をかけたので、このメンバーを中心に、みんな不満をものすごい持ち、全然納得せずに不信任に賛成した」
「でもそれだったら吉村さんと直接議論して戦うのか、維新を飛び出すのか、政治家なんだから、自分の思いと違うってたまにはあるけど、不満を持ったまま不信任やったのに、水面下で斎藤さんを応援していたってことなんですよ。そこがまずわかりにくい」
―――このときの兵庫県知事選には、維新にいた清水貴之氏が出ましたよね?
「清水さんは無所属になったので、どこかの党というわけではないんですけども、でも維新は、基本的には清水さんを応援しに行くのかどうなのかも曖昧だったんだけども、このメンバーを中心に斎藤さんを応援したいというような思いがある中で、吉村さんに言われてしまったから不信任賛成などとやって、こういうところが複雑になった」
―――本来政治家であれば、そこまでの思いがあるなら、(不信任案に)賛成すべきではなかったということですよね。
「吉村さんとガチンコで議論したらよかったんじゃないですか。それで最後に政治家ってのは、決まったら従うと。多数決でも何でも、決定には従うってのは政治家のもう大原則だから。もし決まったんだったらやっぱり従わなきゃいけないよね」