そうした状況から、どのようにして、病気を克服したのでしょうか。

ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子 代表
「自助グループです。同じ経験をした人たちが集まって、いろんな話をしてると、『みんなの話が私と一緒だ』みたいな。自分が話すこともそうだし、話を聞くっていうことが重要だと思います」

自助グループに参加しながら、約4年間再発を繰り返し、その後約2年ギャンブル止め続け、やっと楽になれたなと思ったのは、治療の開始から6年経ったときのことでした。

ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子 代表
「ギャンブルをしていない時は、ドーパミンの機能不全、ものすごい脅迫観念と衝動が襲ってくるんです。

嫌な考え、嫌な記憶、嫌だった出来事みたいなのが、ずっと頭ん中が浮かんでくる。ギャンブルと買い物をしているときだけ忘れられるみたいな感覚で…いま考えたら、あれが病気だったなと言われると、本当につらかったなと思います。

自分の意思ではどうにもならない『病気』なんですけど、病気だからこそ回復できるのであって、これが人格の問題だったら希望も何もない。やはり回復できる病気というところが、すごく重要かなというふうに思ってます」