日本人犠牲者の遺族「お墓に葬ってやりたい」

愛知県・刈谷市、日本人犠牲者の遺族が住んでいる。

常西勝彦さん、83歳。常西さんは 事故発生の4日後に生まれた。父親が長生炭鉱で亡くなったことを知ったのは3年前、新聞で知ったという。

日本人犠牲者の遺族 常西勝彦さん
「私もこの歳になったもんで、あとは供養してやるしかないわね。やっぱり早く出して、お墓に葬ってやりたいよね。それは、行政の力が入らんと無理だろう」

2024年9月、宇部市が積極的に中止を求めないことを根拠に、「刻む会」は坑口の掘り起こし工事に踏み切った。

まずは、建設機材の搬入路を作る。事故から80年以上、生い茂る草木を切り落とし、坑口の土地を開いていく。あるとみられた場所を掘り進めたが、坑口は見当たらない。

井上洋子 共同代表
「もうちょっと、こっちかもしれない」

証言をもとに、さらに範囲を広げる。そして、掘削開始から2日目。ついに坑口が姿を現した。

井上洋子 共同代表
「坑口にたどり着くことができ、報告ができるのが、本当によかったと思っています」