秋田県の大仙警察署は、大仙市に住む50代の女性が、フィギュアスケートの羽生結弦選手を名乗る人物から届いたインスタグラムのダイレクトメッセージがきっかけで電子マネー利用権79万円をだまし取られていたことを明らかにしました。

先月、大仙市に住む50代女性のもとに、インスタグラムで羽生結弦選手を名乗る人物からダイレクトメッセージが届きました。その後LINEを通じて連絡を取り合っているうちに好意を抱くようになりました。
ある日、羽生選手を名乗る人物からLINEで「私の荷物をあなたに届けたい。荷物の中身は80万ドルで、現在、中国にある」と伝えられます。
この女性が、荷物を受け取るにはどうしたらいいか尋ねたところ、配送業者である「GoParcel」という名称のLINEアカウントを紹介され、連絡を取るようになりました。
女性が「GoParcel」とLINEで連絡を取り合ったところ、相手から「中国から日本に荷物を送るには、配送のための手数料として電子マネーを送る必要がある」と切り出されます。
女性は相手の指示に従い、先月14日頃から30日までの間、大仙市内のコンビニエンスストアにおいて、複数回にわたり合計79万円分の電子マネーを購入。この電子マネー番号を撮影した画像をLINEメッセージで送信し、その利用券をだまし取られました。
その後、配送業者を名乗る人物から、中国にある荷物の配送料として現金を口座に振り込むように言われたため、2月5日に被害者が金融機関の窓口を訪れたところ、金融機関職員が詐欺被害を疑い、警察に通報し、女性が警察から事情を聞かれ、詐欺被害に気付いたものです。
大仙警察署は「著名人を名乗ってSNSを通じて連絡を取り合った上、恋愛感情を抱かせるなどして、お金を受け取るための配送代金などの名目でお金をだまし取る手口のSNS型ロマンス詐欺の被害が全国で発生しています。このようなメッセージが届いた場合、一人で判断することなく、家族、知人、警察に相談して下さい」と呼び掛けています。