“子会社化”に猛反発 日産のプライド

23ジャーナリスト 片山薫 記者:
手を取り合おうとしていたところ、急遽、1か月ぐらいで破談となりそうです。ここには、特に日産側のプライドが邪魔したところが関係しているのではないかと思います。

そもそも、この統合協議に入るにあたって「日産側がある程度リストラを進める」という約束が前提にありました。しかしそこを決めきれなかった。

ホンダとしては対応が遅いということで日産側に、「ホンダが親会社になってリストラも含めて進めていきたい」「上下関係をはっきりつけよう」と、子会社化を打診。対等だと思っていた日産にとっては話が違うということで、協議の打ち切りに進んだ。

おそらく両社の社長が6日に会うと見られていて、そこで改めてこの方針が伝わるんじゃないかと見られています。

トラウデン直美:
「プライドが邪魔した」ということでしたが、「プライド」とはどのようなことなのでしょうか。

片山記者
日産の伝統とか技術力に対する自信だと思います。

藤森祥平キャスター:
40年近く天皇陛下が乗られた「御料車」を作ってきたのは日産ですし、スカイラインやフェアレディZなどに、技術的な誇りがある。

一方で、2024年度の上期では営業利益は前年同期比で90%減となっています。

片山記者:
特にアメリカと中国市場で不振で、日産の社内からも「売れる車がない」という言葉が出てくるぐらいに今厳しい状況。これまでの伝統と格式と自信というのがある中で、このギャップを埋めきれなかったのではないでしょうか。そのうえで「子会社になれ」と言われ拒否感が出たんだと思います。