県水産技術センターの観測によりますと、直近の50年間で親潮の南限は宮城県の金華山沖から久慈市沖に北へおよそ200キロ移動しています。
また海域の海面水温は0.84℃から1.35℃の上昇が確認されています。
水温上昇は潮の流れの変化に加えて、地球温暖化も起因しているとみられています。
この影響でサケやサンマのほか養殖アワビやホタテなど、これまで県の基幹となっていた主要魚種の生産が不調となっています。
「これまでの魚が獲れない」という事実がある一方で、太田副所長は現在の三陸漁場にある可能性も指摘します。

(県水産技術センター 太田克彦副所長)
「これまでなじみの薄かった魚種=マダイ、マダコ、テナガダラなど、温かい水を好む種類が近年増加傾向にある。増加している資源の有効利用、今の環境にあった漁業や養殖業の導入に取り組んでいこうとなっている」

加工・流通の現場となる浜でも海の変化に大きな課題を感じています。

(リアス海藻店 平野嘉隆社長)
「ここまで獲れない、作れないとなってきているのは大きな課題かと感じています」