1月、漁業者や水産加工業者、行政で構成する新たな組織が発足しました。主要魚種の不漁に加え、物価高や資材高騰によるコスト上昇など課題山積の県内水産業をどのように再興していくのか。その現場を取材しました。

1月17日に盛岡市で開かれた組織の会議には漁業者をはじめ、水産加工業者や行政などが参加しました。
この組織は新たに発足した「いわて水産連携推進会議」です。
岩手県内の水産業に関わる団体が情報交換や今後の方向性を協議する場として設置されました。
これまで生産に関しての課題共有は進められてきましたが、生産の先にある加工や流通も参加する組織の発足は初めてです。
生産の海、そして加工・流通の浜にある課題とは何なのか。
この会議で講師を務めた県水産技術センターの太田克彦副所長は生産の現場となる海では大きく2つの変化が起きていると話します。

(県水産技術センター 太田克彦副所長)
「親潮=冷たい流れの勢力が弱くなる一方、黒潮続流や津軽暖流という暖かい流れの勢力が強まるということが起きている。本県海域の海水温が上昇傾向にある」