"コント日本一"を決める大会『キングオブコント2022』の決勝が、今月8日(土)に開催される。今大会では、いぬ、かが屋、クロコップ、コットン、最高の人間、ニッポンの社長、ネルソンズ、ビスケットブラザーズ、や団、ロングコートダディ(五十音順)が決勝の舞台に進んでおり、松本人志、飯塚悟志、小峠英二、秋山竜次、山内健司ら審査員の投票により優勝者を決めていく。今回、2014年度の優勝者であり昨年初めて審査員を務めることとなったバイきんぐの小峠にインタビューし、前回大会の振り返りや審査員として大切にしていること、楽しみにしている組などを聞いた。

■今の若い芸人は、やっぱり“腕が上がる”のが早い

――『キングオブコント2021』に初めて審査員を務められましたが、振り返ってみていかがでしょうか?

ものすごく疲れた記憶があります(笑)。3時間の生放送で、ネタを見てCM中も点数を考えたりしていて。こんな長時間、頭が常に何かを考えてる状態というのは経験したことなかったので大変だなと思いました。ネタが面白いか面白くないかということだけでなく、見ながらコメントも考えつつだったので脳がとても疲れました。

そして、前回の大会は非常にいい大会だなと思いました。ガッとレベルが上がったというか。『キングオブコント』の決勝に残るということに対して底上げされた感覚があります。本当に主観ですけど、2020年、2021年の以前以降で節目になるくらいのすごい大会だったのではないかと思います。単純に新しくて面白いものも沢山生まれましたし、キャラ1本で行けないレベルになってきているなと思います。前までだったら設定、キャラクターどちらかが突出していたら突っ走れることもあったかもしれないですけど、今はどちらも上手いこと融合させないと残っていけない大会になったんじゃないかなと思います。

今の若い芸人たちは、“教科書”がYouTubeとかにたくさんあるからやっぱり“腕が上がる”のが早いですよね。僕らのときはレンタルショップでDVDやVHSを借りてでしか先輩のネタを見る機会がなかったので、それってやっぱり大きな差だと思うんです。情報を得て、しっかり吸収している人たちが出てきているんだなという印象です。

■『キングオブコント』の審査員の話が奇跡的に来たらその時は覚悟しようと

――最初の組に点数をつけた時のお気持ちは?

恐る恐るでしたね。人生で初めてですから、誰かに点数をつけるの。実はこれまでにも審査員のお話はいただいてたのですが、全部断っていたんです。人の人生に関わるようなことをできればしたくないじゃないですか(笑)。でも、いつかもし『キングオブコント』の審査員のお話が奇跡的に来たらその時は覚悟しようと思っていました。僕の人生を変えてくれた大会なので。

――審査員としてどういうところに注目されていたんでしょうか?

面白いかどうかはもちろんなのですが、構成や“見たことないコント”“見たことない設定”なのかどうか見ていました。

――審査員コメントが順番に回ってくると思うのですが、コメントが被らないようにというようなことは意識されるんでしょうか?

そうですね。なるべく違う視点、違うコメントにしようと思っていますが、ただ同じ言葉でも同じ視点でもいいと思うんですよね。本当にそう思っちゃったわけだから、前の人が言ったからといって、そのコントの特化しているところがそれであれば別に変える必要もないなと。ある程度意識することはもちろん必要だと思いますけど、作り手がそこを武器としてやってるのであればいいのかなと思っています。

■いきなりスタジオに行かず、一度松本さんの楽屋にみんなで集まった

――本番前に他の審査員の方々とお話は何かされましたか?

本番前は自分の楽屋からいきなりそのスタジオに行くのではなく、一度松本さんの楽屋にみんなで集まったんです。