「わからない」という状態にもう少し慎重に対応するべき

トラウデン直美さん:
文春に限らず、一つのメディアの報道によってここまで過熱してしまうこと自体に、十分な検証をして、報告を待ってからでも遅くないのではないかと感じました。

また、「信用が…」といわれていますが、最近は文春がメディアの急先鋒の存在になり、信頼を得てしまっていました。今の社会に必要な問題提起でもあったと思うので、そういう報道を大手メディアが先にできなかったという落ち度はあるのではないでしょうか。

あとはSNSで過熱していく中で、冷静になれる瞬間がなかったのも問題の一つだと思います。

真偽は後でわかるにしても、何もわからない、しっかり検証をする前の段階で、一つの企業が大きな損害を負う事態になってしまうことに危さを感じます。

株式会社QuizKnock CEO 伊沢拓司さん:
週刊誌はずるいし、フジテレビ上層部も下手ですよね。人の人生を大切にせずに、企業内倫理が歪んだ対応ばかりになっています。本質的な「人権を守る」というところからズレていくばかりだと思います。

Aという事実が嘘だった場合に、「Bが本当」とならないことも大事です。「わからない」という状態にもう少し慎重に対応するべきなのではないでしょうか。

わからないことはありますし、本人たちがわからないことを望んでいる部分もあるので、SNSに思い込みを書いてしまうようなことは、忌むべき週刊誌と同じようなことになってしまう可能性もあります。人の人権を踏みにじってしまうことがあるというのは、気をつけたいところです。

トラウデン直美さん:
いい機会なので、今後、信頼を取り戻せるような情報の出し方ができるように、私も含めて、どこも頑張れたらいいなと思います。

小川彩佳キャスター:
今の時点では何も決定的にはなっていないという中で、第三者委員会の調査が行われています。

フジテレビでも文春でもない立場からどのような事実が認定されるのか、その結果が出てからの検証が肝になってくると感じます。

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<プロフィール>
トラウデン直美さん
環境問題やSDGsについて積極的に発信
趣味は乗馬・園芸・旅行

伊沢拓司さん
株式会社 QuizKnock CEO
クイズプレーヤーとして活躍中