この日は、月1回のケアマネージャー訪問日でした。

直前まで息子の世話をしていた車谷道子さんは、祖母・ハナさんの近況についてケアマネージャーと話すため、子育てから介護へと頭を切り替えます。

足にむくみの症状があるハナさんは、薬を何種類か飲んでいます。

「家族も両親もなかなか祖母の投薬は支えきれないので、それはしっかり私の方で見なきゃいけないなって思って…」

両親が後期高齢者ということもあって、平日は道子さんほぼ1人で、子どもと祖母を見守ります。

「本当に一番大変だって思うことは、自分の時間がない。自分の気持ちを振り返る時間すらない。気づいたら自分が病んでいたとか…」

和やかな雰囲気で話す道子さんですが、数年前には“パニック障害”を発症したことがありました。