国の暫定目標値の16倍の数値を検出した場所も
三井水源地から供給される水道水のPFASの数値は国の暫定目標値を下回っていましたが…。

去年12月、三井水源地から500メートルほど離れた航空自衛隊岐阜基地の井戸2か所から、国の暫定目標値の約1.4倍にあたる数値が確認されました。
PFAS汚染に関する啓発活動を行っている、各務原市に住む小川麻実さんは…。
(岐阜・各務原市に住む 小川麻実さん)
「(Q:基地周辺は濃度が高い?)高い。桁が違う、800ナノグラム/リットル。(国の暫定目標値は50ナノグラムだから)16倍」

小川さんは基地から通じている水路でくんだ水を京都大学に提供し調べてもらっています。

調査の結果、去年8月に測定したPFASの数値は水路の手前では約600ナノグラムですが、より自衛隊の基地に近い水路の奥は800ナノグラムを超えました。
(岐阜・各務原市に住む 小川麻実さん)
「ここまで高いとは思っていなかった。一番最初に測った2023年から、どんどん数値が上がっている。ちょっと想像していなかった」

各務原市内の水道水のPFAS汚染は改善されていますが、小川さんの自宅では浄水器などは使ったまま。
(岐阜・各務原市に住む 小川麻実さん)
「PFASは自分が知れば知るほど、まだ分からないことが多い物質。余分な化学物質は避けたい」

浄水場からPFASが国の暫定目標値の28倍という高い濃度でPFASが検出された岡山県吉備中央町では、町が公費で住民の血液検査を実施。
一方、各務原市では、これまで2度、血液検査が行われましたが、いずれも市民団体が実施したものでした。

小川さんは、これまでの市の対応に対する不信感をあらわにします。
(岐阜・各務原市に住む 小川麻実さん)
「子どもから大人まで、いろんな方が水を使っているので。住民の健康を守るという観点であれば、公費負担はしてほしい」