岩手県内の養鶏場で今年に入って高病原性鳥インフルエンザの発生が相次ぐ中、県は25日から、国の決定に基づく緊急消毒を501農場で順次実施すると発表しました。

これは国が1月16日に決定した方針に基づいて、県が実施するものです。対象は100羽以上を飼育している養鶏場で、県内にある全501戸が対象になります。今年に入って高病原性鳥インフルエンザが4つの養鶏場で確認され、すでに消毒が行われている盛岡地域も含まれていて、県が意向を確認したところいずれも改めて消毒の実施を希望したということです。
緊急消毒は農場敷地などに消石灰を散布するもので、農場の規模によって手動や機械など方法は異なり、県外から送られてくる消石灰が対象の農場に届き次第、作業が行われることになります。
また、県は24日、まん延防止の強化対策を盛岡地域で開始しました。22日に設置された農林水産省の現地対策本部の助言を受け、多発している愛知県や千葉県に比べて気温の低い岩手で消毒効果を高めるため消毒薬を高濃度で散布するよう指導しています。
他に鶏舎周辺から農場の入り口や私道などに範囲を拡大した石灰の散布、鳥インフルエンザウイルスの侵入リスクを回避するため除雪車をはじめとした農場の専用機械の消毒などを行うよう呼びかけています。
さらに県は1月30日、生産者や生産者団体、行政に加えて、専門家も交えたまん延防止強化に関する連絡会議も開催予定です。盛岡地域や他県の取り組み事例を共有して、対策の徹底を図る考えです。