様々な場面での利用が広がっているQRコード。いまその悪用が問題になっています。チラシやネット通販の注文を通じて偽のQRコードに誘導。金銭や個人情報を盗み取る詐欺が急増しています。その巧妙な手口を取材しました。

急増“QRコード悪用”詐欺 日本は狙われている

良原安美キャスター:
QRコードを使った詐欺が増えているそうです。あるマンションでは郵便ポストに「家賃の支払いがオンライン化されました」という内容のチラシが入っていて、記載されているQRコードを読み取り、偽の振り込み先に家賃を振り込んでしまい、お金をだまし取られたというのです。

日本プループポイントの調べによると、日本に向けて偽のQRコードを添付したEメール はひと月に約25万件も送られているそうです。なんと全世界の84%を占めているということです。

井上貴博キャスター:
QRコードは疑いづらいですね。

サイバーセキュリティ専門家 増田幸美さん:
フィッシングメールの場合、メールにURLが書いてあるので、httpsの後のドメインが正しいものかどうか調べる余裕があります。一方でQRコードは携帯電話で読み込んだらすぐにそのサイトに行ってしまいます。

特に携帯電話はURLが出ている場所が非常に小さく、皆さんなかなかそこまで見ていないと思います。攻撃者にとっては非常に簡単に被害者を誘導できるものとなっていますね。

良原キャスター:
総務省・経産省によりますと、QRコード決済の利用率は51.1%、決済の総額は1年で10.9兆円になるということです。さらにQRコードは決済ばかりではなく、チケットの発行やポイント・クーポンの利用、Wi-Fiを共有したり、神社のお賽銭にも使われています。

なぜQRコードが犯罪の手口になってしまうのかというと、やはり作りやすいという側面があるようです。実際にWebページを開いて右クリックし、『このページのQRコードを作成』を選択すれば簡単にQRコードが作れてしまいます

サイバーセキュリティ専門家 増田幸美さんは「QRコードは見ただけでは危険か判断が難しく、ついスキャンしてしまう」といいます。