豪雨災害が阻んだ復興への道

2024年9月、被災した能登半島を襲ったのが豪雨災害だった。わずか3時間で1か月分の雨が降り、土砂崩れや川の氾濫が相次いだ。

雨で16人が死亡。1600軒以上の住宅が被害を受けた。(2025年1月7日時点)

この豪雨により人口流出がさらに加速した地域がある。輪島市の西保地区だ。

元日の地震で700人以上が孤立。その後、電気や水道が復旧し、一部の集落で孤立が解消された。(2025年1月11日時点)

だが、豪雨による土砂災害などで再び孤立状態になった。

大晦日、山側の林道がようやく通れるようになったため、集落を訪れた。

西保地区で生まれ育った浜朝子さん。自宅の周辺は地震と水害で壊滅的な被害を受けた。

浜さん
「ブルーシートもこんな感じ。ここはお宮さん、崩れてしまった。水が流れて、大雨で。すごいやろここ。雨の土砂、こんなにいっぱい流れてきて」

浜さんの自宅は地震の日から手つかずのまま。先祖代々、暮らしてきた集落は水田の広がる緑豊かなところだった。しかし豪雨災害で、米を作っていたたんぼに大量の土砂が流れ込んだ。

ふるさとで再び暮らす目途はたたなくなった。

浜さん
「こんなところ住める?なんとも言えんけど、ひどいやろ。住みたいけどわからん。いつになるかわからん」