3連休、多くの人で賑わっていたのは観光地「熱海」。コロナの影響など、一時激減した観光客の数はV字回復。さらに、建設ラッシュも!完全復活した観光地・熱海に迫ります。

放置されていたホテルや保養所の跡地を有効活用

小笠原亘キャスター:
今や若者たちが押し寄せる人気の観光地としてよみがえった熱海ですが、まるで高級リゾートのようなラグジュアリーなホテルが増えてきているということです。なんといっても、新幹線で東京から40分で行けるという立地条件があります。

ラグジュアリーなホテルを具体的にご紹介すると、まずは2022年に開業した「熱海パールスターホテル」です。1泊1室7万6250円~(1~2人利用)で、客室からはオーシャンビューで相模湾を一望でき、定期的に花火も上がるといいます。

5つのレストランで日本懐石、お寿司、中華、さらにはフレンチも高級バーも楽しめ、ジムやスパもあるということです。

2023年、伊豆山に開業した「佳ら久」は、全客室に露天風呂があり、全部屋が50平米以上と、すごく広いです。1泊2食つきで5万8300円~となっています。

部屋についている露天風呂のほか、7階に大浴場として“インフィニティー風呂”があります。海なのかお風呂なのか、もうわからない眺めです。また、地魚などを使った和会席もあります。

コロナが明けてから、熱海はホテルの開業・建設ラッシュです。紹介した2つのホテルのほかにも「ホテルニューアカオ」が2023年にリニューアルし、2026年春には「ラビスタ熱海テラス(仮称)」が開業予定です。

また、2026年夏頃には住友不動産もホテルを開業予定。さらに「霞ヶ関キャピタル」が、ホテルの建設用地を取得して着工していく計画もあります。

年間300もの温泉を巡るという温泉専門家の北出恭子さんは「バブル崩壊後に倒産し、廃墟のまま放置されていた大型ホテルや保養所の跡地を大手企業が購入し、インバウンドを狙ったホテル建設を始めている」としています。

井上貴博キャスター:
熱海はアクセスがよく、箱根などに比べると外国人観光客も少ないので伸びしろがあります。投資の可能性を感じますが、需要予測を少し見誤ると、以前バブルで廃れてしまった頃のようになってしまいそうです。そうならないようにマッチングしていかないと…という難しさもある気がしました。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
日本の人口が減っていくことはもう目に見えているので、今建てるということは、海外の富裕層の方を受け入れられる場所を作っていく流れだと思います。そういう人たちにたくさん来てもらい、ホテル以外のところでもお金を使ってもらうことで、熱海全体の盛り上がりにつながっていくのではないでしょうか。

ホラン千秋キャスター:
熱海のような状況になってしまった温泉地は他にもあると思います。もちろん地理的に真似できないこともあるかもしれませんが、同じように再生したいというところのモデルケースとして、熱海は素晴らしい例ですよね。