観光が盛り上がる島で、市民の暮らしを誰に託すのか。任期満了にともなう宮古島市長選挙が12日に告示され、過去最多に並ぶ6人が立候補を届け出ました。各候補者の訴えです。
12日に告示された宮古島市長選挙。現職と新人合わせて6人が立候補し、2009年の選挙と並び過去最多となりました。


立候補者は届け出順に、元県庁職員で商工労働部長など歴任した新人の下地明和さん。人材派遣会社を経営する新人の高橋敏夫さん。立憲、共産、社民、社大が推薦する現職の座喜味一幸さん。建設会社を経営する新人の豊見山徹さん。前宮古島市議会議員の新人、前里光健さん。前宮古島市副市長の新人、嘉数登さんです。

無所属・新人 下地明和候補
「市民の生活向上を第一に希望と活力に満ちた、宮古島市をつくりたい。若者が戻って来られる職場・仕事。それが大切であります」
下地さんは、下地島空港を活用した航空機産業の誘致や、物価高騰にあえぐ畜産農家などへの支援を訴えています。

無所属・新人 高橋敏夫候補
「今の宮古島の開発は島外を向いているものであり、島民のためのものではありません。宮古島も今が変われる最後のチャンスだと思っています。移住者の私が立ち上がることで、島民の皆さんと危機感を共有したい」
高橋さんは、収入と支出のバランスを正すこと、島民の暮らしを豊かに医療福祉の充実などを訴えています。

無所属・現職 座喜味一幸候補
「宮古島市はいま大きな振興のチャンスを迎えています。大きなチャンスで誰を主役におくか。これは間違いなく我々1人1人市民が主役じゃなければならないと思っています」
座喜味さんは前回公約に掲げていた市民所得10%アップに引き続き取り組むこと、産業振興のために急速冷凍の技術導入などを訴えています。

無所属・新人 豊見山徹候補
「子ども達にはやっぱり県外に出て行ってもらって、一生懸命いろんなことに関して学んでもらって。また宮古島に必ず戻ってくれるような島にしたいと思っている」
豊見山さんは入島税を導入し、その収入を原資にして、新たな奨学金制度の創設などを訴えています。

無所属・新人 前里光健候補
「4年経っても全く変わらない。宮古島を前に進めることが出来るチャンスがあった。しかしまだまだ十分ではない。私は地域に貢献したい。そしてみなさまの役に立ちたい」
前里さんはデジタル技術を活用して沖縄本島の医療や教育を受けられる、DXの促進などを訴えています。

無所属・新人 嘉数登候補
「(私の)宮古島副市長としての1年半は決して無駄にしてはいけない。むしろもっと前へ進め、広め、深めていかなければ、市民の悩み、課題はクリアできない。そういう気持ちを強くもっております」
嘉数さんは、子育て政策の一環として、不妊治療のための市外への渡航費支援や、看護師等のエッセンシャルワーカーの確保などを掲げています。
選挙戦では現職座喜味さんの1期4年の評価が問われると共に、リゾート開発ラッシュによる人手不足や資材高騰に伴って値上がり続ける住居費への対策や、先島諸島を中心とした自衛隊の機能増強いわゆる南西シフトへの姿勢が主な争点となっていて、今月19日に投開票されます。